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自身の内界と向きあい人間的成長を促すための本|キャロル・S・ピアソン著『英雄の旅』

2017.10.15

どこかで一度くらいは「人生とは旅である」と、見聞きしたことがあるのではないでしょうか?
人生が旅だとしたら、なぜ、私たちは旅をしなければならないのでしょうか? その多くは、けして平坦な道のりを、楽にぷらぷらと歩いていく旅ではないのは、なぜでしょう?

『ヒーローズ・ジャーニー』の法則や基本的な考え方、しくみや成り立ちを知ることで、私はたくさんのヒントを得、また自分なりの答えを導き出すことができました。

当ブログでは、ヒーローズ・ジャーニーについて、少しずつご紹介しています。
ヒーローズ・ジャーニーとは、なにか? これまでご紹介した中では、 ヒーローズ・ジャーニーについて|英雄の旅の扉 をご一読いただくのがいいかと思います。

さて、今回ご紹介したいのは『英雄の旅』と題された本です。ハードカバーの500ページ近い厚い本で、主に12のアーキタイプについて解説されたものです。
この本は、ご紹介済みのヒーローズ・ジャーニーとは別の側面から、私たちの内界に迫ろうとするものです。

travel

はじめに

アーキタイプとは、ユング心理学の用語で “元型” と訳されます。元型は、ユング心理学の重要な概念のようです。
その意味するところを精確に説明することは、私にはできません。
当ブログでは、「王様」や「魔女」と聞くと自ずと浮かんでくるイメージ、キャラクター、というかんじで捉えていくことにします。

『英雄の旅』は、12のアーキタイプを詳細に解説することで

  • 私たちはなぜ、生きているのか
  • 私たちはなぜ、私たちであるのか
  • 私たちはなぜ、悩み苦しみ迷わなくてはならないのか
  • 私たちはなぜ、なんども同じような困難に出会うのか
  • 私たちはなぜ、変化や成長をしなくてはならず、またそれを恐れるのか
  • 私たちはなぜ、他者を嫌い憎むのか
  • 私たちはなぜ、自分あるいは他者、また両方を、守ろうとするのか

などの疑問に対するヒント、あるいは解そのものを提示してくれていると、私は思います。

そして、生まれてから死を迎えるまでの一生を通して、私たちはどこへ向かおうとしているのか・どうあるのが望ましいのか、までもが書かれている、とも思っています。

私の言葉で簡潔に表すのなら、この本は「人生の地図」であり「人間的成長のマニュアル」です。

著者について

キャロル・S・ピアソンは、アメリカ、メリーランド大学カレッジパーク校の元教授だそうです。
神話からヒーローズ・ジャーニーの法則を発見した ジョーゼフ・キャンベル の研究、また心理学者 ユングの研究をしていたようで、その成果のひとつとして、本書『英雄の旅』があります。

この本の対象と役割

このような人向けに、このような役割を果たす本だと明記されていますので、引用します。

この本は、人生という旅のあらゆる段階にいる人々に向けたものだ。旅立ちを考えている人や旅を始めたばかりの人にとっては、探索を誘う声となる。旅人となって久しい人には、決意を新たにするきっかけとなる。そして、長い旅路の果てで、自分が学んだことを他人に伝授する方法を模索している人にとっては、一つの道具となるはずだ。
キャロル・S・ピアソン 『英雄の旅』はじめに より

本の構成

3つのパートに分かれている本だと、私は理解しています。

パート1は、人の心のしくみと、ヒーローズ・ジャーニーがどのようにして心の発達を促すのかについて。
このパートは、主に人間心理と心理学に興味のある方が対象となっています。

パート2は、12のアーキタイプのそれぞれについて詳細な解説です。それぞれのアーキタイプがどのような形で私たちの人生に現れるかにも触れています。

パート3では、より現実に軸足を置いた形で、ヒーローズ・ジャーニーが私たち個々のライフステージ・ジェンダー・文化・その人の個性にどのように影響を受けているかを(私たちがヒーローズ・ジャーニーから影響を受けるのではないという視点で)探っています。

英雄の旅に関する3種類の本の違いについて

私は、ここでご紹介しているピアソンの『英雄の旅』、
その大元であるジョーゼフ・キャンベルの『千の顔をもつ英雄』、
そしてクリストファー・ボグラーの『神話の法則 – ライターズ・ジャーニー』の3種類を読みました。

これらがどう違うのかというと、『千の顔をもつ英雄』はヒーローズ・ジャーニーの大元で、キャンベルは、日本も含む世界各地の神話について言及しています。

ボグラーが、神話の法則は、すべての名作映画に当てはめることが可能だと気づき、体系化したのが『神話の法則 – ライターズ・ジャーニー』です。

ピアソンは、人間の内面に特化しています。つまり『英雄の旅』は、心理のカテゴリーの本であるとも言えます。

それぞれに、切り口の違ったヒーローズ・ジャーニーです。それぞれに、興味深く、読んでいておもしろい本です。
神話に興味があるなら『千の顔をもつ英雄』で、世界各国の神話がどれほどに類似しているかを知るのもおもしろいでしょう。
物語創作に興味があるなら、ハリウッドで用いられている『神話の法則 – ライターズ・ジャーニー』は必読書だと思います。
人間の心のしくみや人としての成長に興味があるなら、ここでご紹介している『英雄の旅』はとりわけ示唆に富み、読んでいるだけで内界に作用しそうな本だと思います。心理学の知識が少しあるとなお深く読み込めると思いますが、なくても、ファンタジーの好きな人なら12のアーキタイプには心惹かれるかもしれません。

12のアーキタイプとは

蛇足ですが、日本語の翻訳監修を、鏡リュウジ氏が行っているのは興味深い。氏といえば、私の持っていたイメージは「占星術のヒト」。
『英雄の旅』の監修をなぜ?と調べてみたら、ユング心理学の知識をお持ちだとわかりました。
鏡氏は『英雄の旅』のまえがきを書かれています。

一人ひとりの人生は個別で、ユニークなものではあるものの、そこには共通の心の基盤があり、そのアーキタイプを十全に、成熟して体験することによって、人は深い満足を得て成長することができるのです。
(略)
本書では、「幼子」から「道化」にいたるまで、アーキタイプの中でも特に重要だと思われる12のキャラクターを抽出し、それぞれの役割を詳しく、そして分かりやすく解説しています。
『英雄の旅』監訳者まえがき より

『英雄の旅』で解説されている、12のアーキタイプは以下です。

  1. 幼子(おさなご)
  2. 孤児
  3. 戦士
  4. 援助者
  5. 探求者
  6. 破壊者
  7. 求愛者
  8. 創造者
  9. 統治者
  10. 魔術師
  11. 賢者
  12. 道化

私たちは『幼子』と出会うところから始めます。

さいごに

私たちは、なぜ生きるのか。なぜ困難に出会い、傷つかなくてはならないのか。
人を信頼し、裏切られ、それでもなお人と関わらずにいられないのはなぜなのか。

これらの疑問を多くの人が感じ、答えを探し求めています。

ヒーローズ・ジャーニーの12のアーキタイプは、私たちが探し求める答えそのものを、あるいはどこを探せばいいのか・何を探せばいいのかのヒントを与えてくれます。

どんなに良い本であったとしても、本を読む時間がなかったり、そもそも本が苦手だったりという方はいらっしゃいます。そういった方にも、私個人はぜひ、ヒーローズ・ジャーニーについて知っていただきたい。
そんな想いから、当ブログではこれから少しずつ、12のアーキタイプについても紹介していこうと考えています。