なんだか落ちつかない…そんなとき試してみたい『クリアリング・ア・スペース』
自分のことを、とても融通がきかなくて頑固だなと呆れることがあります。納得ができないと前に進まない癖があって。
一方で、したいこと・してみたいことが増えていく、ある意味では毎日幸せです。
物事が滞ってしまうとき、頭の中や心にも、なにかが溜まっていくかんじがします。
そういうとき、私個人の最善だと思う対処法は『クリアリング・ア・スペース』です。
ここでは、カウンセリングの技法としても用いられる『クリアリング・ア・スペース』のやり方をご紹介します。
はじめに:『クリアリング・ア・スペース』とは
『クリアリング・ア・スペース』とは、ユーリン・ジェンドリンが開発した技法のひとつです。
ジェンドリンとは誰か?については以下を参照されてください。
ユージン・ジェンドリン(Eugene T. Gendlin、1926年 – 2017年)は、アメリカの哲学者・臨床心理学者で、体験過程(Experiencing)理論を提唱し、フォーカシング(Focusing)を創始した。
Wikipedia『ユージン・ジェンドリン』より
ここでは触れませんが、ジェンドリンが体系立てた“フォーカシング”という技法があります。
その“フォーカシング”の第1ステップが、今回かんたんにご紹介する『クリアリング・ア・スペース』です。
『クリアリング・ア・スペース』の目的は、今ここで感じている・抱えている気がかりから間・距離をとることです。
効果として、私の体験したところでは以下のようなものがあります。
- ザワザワ・ソワソワしている心が静まる
- とにかくスッキリする
- ほっとしたように楽になる
- 気になっていたはずなのに、どうでもよくなる
ね? なんだか落ちつかないときには、もってこいではないですか?
クリアリング・ア・スペースは、認知行動療法で言うところの『外在化』、つまり、頭の中 あるいは 心の中から外へ出す方法なので、実際のやり方は何通りもあります。
では、私の知っている限りの方法を、具体的に挙げてみます。
実際のやり方:提案3通り
独りでできるやり方と、誰かパートナーになってもらって2人でのやり方があります。
それぞれにメリット・デメリットもありますが、突っ込んだ話はまた別の機会にさせていただければと思います。
ここではあくまで、私がしたことのある、日常の中で気軽に試すことのできる方法としてご紹介します。
書き出してスッキリ!やることリストにも
独りでできる方法の、最も手軽な方法は、とにかく書く!ことです。
その辺にある紙切れに、書きなぐる・書き散らす。以上。
ルールはありません。頭に浮かんだこと・目についたもの・心にかかる気がかり等なんでもいいです。文章にする必要はありません。一言、単語で表すのもいいです。
例えば、こんなかんじ
こうして文章で説明するにはこの方法が一番わかりやすいのもあり、以前にもご紹介しました。
問題解決の糸口!夢を叶える道で迷子なときは付箋を使ってみて では、後で整理できるよう、付箋を使っています。
私がこのブログの引越しをしたとき、付箋を使う方法で整理してから取り掛かりました。
ペアで行うオウム返し
家族やお友達にお願いができるなら、試してみるとおもしろい方法として、ペアで行うやり方があります。
あらかじめ「1分間」など、時間を決めておいてもいいかもしれません。
互いに心地よいポジションで、相手の方にはこうお願いしておきます。
- これから言うことを
- 一呼吸おいてから
- そのままに真似して返して
[bal_R1]Nyanから始めますにゃよ[bal_R2]
[bal_L1]https://nyanchest.com/wp-content/uploads/2016/06/32cb9849c366a5a4b0a7a2c5f0963b7f.jpg[bal_L2]どうぞ[bal_L3]
[bal_R1]朝[bal_R2]
[bal_L1]https://nyanchest.com/wp-content/uploads/2016/06/32cb9849c366a5a4b0a7a2c5f0963b7f.jpg[bal_L2](一呼吸)朝[bal_L3]
[bal_R1]わんこ[bal_R2]
[bal_L1]https://nyanchest.com/wp-content/uploads/2016/06/32cb9849c366a5a4b0a7a2c5f0963b7f.jpg[bal_L2](一呼吸)わんこ[bal_L3]
[bal_R1]ひもじい[bal_R2]
[bal_L1]https://nyanchest.com/wp-content/uploads/2016/06/32cb9849c366a5a4b0a7a2c5f0963b7f.jpg[bal_L2](一呼吸)ひもじい[bal_L3]
と、続けていきます。
役割を交換して交互に行っても、ゲームのようでおもしろかったりします。
[baloon-line-right img="https://nyanchest.com/wp-content/uploads/2016/12/nao.jpg"]この方法は、傾聴の基本的な姿勢が練習できるものでもあります。[/baloon-line-right]
イメージを用いたやり方
これも独りでもできる方法です。
ここでは、ふたつのシチュエーションを挙げておきますので、気に入る方で想像して試してみてください。
いつでもどこでもできるしね。
[baloon-line-right img="https://nyanchest.com/wp-content/uploads/2016/12/nao.jpg"]想像することが得意な方・好きな方には、最もやりやすい方法と言えます。
[/baloon-line-right]
公園バージョン
ここは穏やかで、とても心地がいい。
あなたの目の前には、ちょっとしたスペースがあります。
さぁ、あなたの気になるものたちを、そこへ置いていきましょう。
室内バージョン
そこそこの広さのあるこの部屋には、ぐるりと飾り棚がついています。あなたは、この棚に、好きなようにものを置いていいのです。
さぁ、手に取り、しばし眺め、好きな場所に置いてください。
ただ、想像していく。この方法は、例えばなんだか寝つけない、なんてときにも、おふとんの中でできますね。
さいごに
もやもやする。理由なくイライラする。なんだかわからないけど落ちつかない… こんなときには、頭や心にたくさんの物事を抱え込み溜め込んでいることもあります。
まず、体から出してみてください。
気分が変わると、見えてくるものがあります。突然ひらめくアイデアだってあるでしょう。私たちは、意外とね、とっても創造的で創意工夫に富んだ可能性を秘めているものですよ。