その通りにじゃなくても、やってみよっ。

昔は、教えてもらうことって、真理なんだと思ってた。どうしてそんなふうに思い込んでたのかは、わからない。
あるとき、なんだ焼き直しじゃないか、と思った。

私はブログを始める前に、自分の作ったものを売ることができないかな?と考えていた。折しも、ネット上のハンドメイド販売サイトが全盛だった。
調べたよね。どんなやり方をするのか、どんなものがあるのか。
ハンドメイド作家さんたちのブログもたくさんあるし、ブログ発の書籍もたくさん出ているようだ。

その次に調べたのが、アフィリエイト。
アフィリエイターさんたちのブログもたくさんあるし、マニュアル本もたくさん出てる。

その後が、ブロガー。絡みで、SEO屋さんやマーケッターさんたち。
これらについても、ブログも本も…以下同文。

調べてきて何がわかったか。みんな同じ道をたどるんだなってこと。

個人起業をした前後、周りを見渡せば━━特にfacebookは━━、個人事業主だらけになってた。
何かを習い、習得し、実践し、そして講師になる人たちを見てきた。
カウンセラーがブログで発信し、本を出し、講演を行う。カウンセリングそっちのけで(と、私には感じられた)。

ハンドメイド作家さんも、アフィリエイターさんも、ブロガーさんも…そういう人がいるよね。
習い、習得し、実践し、そして教えてる。
ああ、みんな先生になるのか、と思ってる。

カウンセラーがカウンセリングをせず、ハンドメイド作家さんがハンドメイドを作らず。
なんか、ゴルフのレッスン・プロ、という人たちを思い出すんだよな。

彼らが教えてくれることは、自分が習い覚え、実践して成果の出たやり方。
オリジナルじゃないんだってことに気づいたとき、なんでかショックだった。
オリジナルじゃなきゃいけないのか? そんなことはなくて、ただ、ヒトが教えてくれることは真理だと思い込んでたから、自分は間違っていたのだということにショックを感じただけなんだと思う。

真理でもないし、多くはオリジナルでもないと知ったことで、わかったことがある。


20代と思われる男性だった。
「何か役に立つようなことを、と思って、自己啓発セミナーなどに行くんです。『すごいな。よし!』と、その気になるんですが、少し経つとまた…」
社会貢献や自己実現について考えていること、何か行動しようとしていること、糸口を探していることを、偉いなぁと感心した。

とても偉いんだけれど、本人は、何にもなってないと感じているようだった。

彼は、何かひとつでもやってみたのかな?

ある種のマニュアルというのは存在する。
その通りにやってみると、成果が出やすい。
でもね、ものによっては、その個人がそうやって成果が出た、というだけのものもある。

ヒトが教えてくれるものは真理ではないと気づいて知ったのが、その人がやったことを教えてくれてるんだってこと。
そのやり方は、その人流だってこと。

セミナーなんかで、こう考え、こんな志をもって、こんなことをしてきたら、こんな成果が出ました!と聞けば、すごいなーと感心し、よーし自分も!と奮起するかもしれない。
奮起したら、やってみなきゃなんだよね。ただし、そっくりそのままをするのは無理かもしれないし━━その人流のやり方なのだから━━必要性もないのかもしれない。
それから、同じような━━まったく同じではなくても━━成果が出るまでに、時間的な差があるだろうことも了承しておいた方がいいんだろうなと思う。

最近になってようやく気づき、大切なんだと知ったのが、自分なりのやり方で、できることをひとつでも、やってみること。
私も、セミナーに行く彼と同じように、答えを探し求めてた。正解のやり方を探してた。そういうものがあると思ってたから。
真理はないとしたら、正解もない。そう気がついてやっと、できることをできるように、に行き着けた。そして、一定の期間、成果が出ずとも続ける、というのも大事だったんだなって思う。

それいい!と思ったものをモノにするには、自分にできるやり方を探すことから始めなくちゃなのかもしれない。
ここが、一個目のハードルなのかもね。