「なぜ他人事なのか」を考えてMartikaにいたる

2016.7.30

 テレビはあるんだけど、アンテナ線さえつながってない我が家。最近起きた事件をTwitterで知りました。リツイートを追いかけていくうちに、あるジャーナリストさんの連投ツイートを目にするに至り、深く考え込んでてしまいました。

献花

最終結論

 結論。以上、終わり。なんだけど、そこにたどり着くまでに考えたことをお話しします。

あるジャーナリストさんのツイートの内容

 事件そのものよりも、ジャーナリストさんのツイートに心を揺さぶられました。十数個の番号が振られた連投でした。
 フォローをしている方ではないし、差し障りがあるといけないのでここには出しません。
 私が理解した内容を以下に記します。あくまで私の理解なので、不足や誤解もあるかもしれない。

  • 海外の知り合いジャーナリストから日本入りするので同行してくれないかの連絡があった。
  • 戦地取材もしたようなジャーナリストが泣き崩れて帰ってくるような現場。
  • ご本人が行かなかったのは現場の壮絶さ・凄惨さが理由ではないく、日本人の、まるで他人事のようなようすに恐怖を感じている。

 私は、ジャーナリストさんが感じているだろう恐怖を感じてしまって、動揺した。

ツイートだけから拾ったポイント

 私がポイントだと思った点は、以下の3つ。

  1. 海外から取材が来るほどの事件である。
  2. 戦地にも行ったことのあるようなジャーナリストさんが行った。
  3. 他人事のような日本人。

なぜ他人事なのか

 ポイントの1と2から、ジャーナリストさんたちは人が殺されるとは現実的にどんなことなのか身をもって知っている方たちなのだろう。特に戦地に行ったことがあるなら、もうちょっとで自分が死ぬところだった経験もあるかもしれない。つまり、恐怖を体験してきている方々。
 一方で、私は殺された人を見たことがない。死んだ人なら、あるよ。ついこの間、主人の祖母が亡くなったばかり。
 だけど、綺麗に整えられた遺体を見て触るのと、メッタ刺し、あるいは銃弾でバラバラになった死体を目にするのでは、全然違うんじゃないだろうか。
 それが、このツイートの前半の部分。

 後半は、そのまんまなんだけど、私の経験のしかた。殺人などの事件は“ガラスの向こう”で起こるんだと思ってることに気づいた。
 テレビで見るよね? 映画やドラマで見るよね? それが私にとっての事件というものなの。

思い出したこと

 高校生のときバイトしてた。同じバイト仲間に、大学生のお姉さんがいた。仮にMさんとする彼女とは、シフトが合えば顔をあわせるていどのつきあいだった。
 そこを辞めてからしばらくしてから、昼のパートさんの一人で、一緒に遊びに行ったこともある人から電話がかかってきた。「聞いた? Mちゃんのおうちが…」という連絡。
 隣の家の息子は、精神を病んで通院していた。家に上がりこんできて、Mさんの両親を刺し殺し、Mさん自身は命に別条ないがケガで重体。
 思わず「うそっ!」と叫んだほど、驚いた。事件は、わりとそばでも起こりうることを知った。だけど、私には現実みがなかった。
 もしかしたら、もっと仲が良かったなら、もしお見舞いに行っていたなら、もっと違ったのかもしれない。

現実感の希薄さが他人事な態度の理由

 わからないんだもの、としか言えない。それだけ、平和に暮らしてきたから。世界の中でも治安の良さを誇れる国で。良さは悪さにもなる。
 私は、人を守ることはもちろん、自分の身を守る術すら知らない。どうすればいい?
 気をつける、ぐらいのことしかできないし、気をつけたところで、いつどうなるかはわからないよ。

おまけ

 この曲が思い出された。聴きなから、文章書きました。

 Martika 『Toy Soldiers』 曲のテーマは麻薬なんだけど、歌詞のなかに
中毒に、どうしてこうも盲目だったんだろう? とめられなければ、次は私になってしまう。
 この部分がつながったのかもしれない。