夢を叶えるために知っておくといい4つの価値
「付加価値」や「あの人とは価値観があわない」など、「価値」という言葉を見聞きすることがあります。物の価値、体験の価値、さまざまな意味あいで使われている言葉です。
今回ご紹介する「価値」は、自分自身が大切にしているものという意味での価値です。
自分の持っている「価値」を知っておくといい理由
例えば「お金が欲しい」は、ほぼ誰でもが望むことです。お金があれば、あれこれできる。お金があれば、こんなに苦労しなくて済む。お金があれば… お金があれば幸せになれると思っている人も多いはず。
「愛されたい」も、皆が望むことですね。愛されていれば、幸せなはず。
それじゃ、人気があってテレビや映画で活躍してて、愛もお金もたくさんあるはずの有名人は、皆幸せなはずですよね? 離婚したり、お酒に酔って犯罪を犯したり、麻薬に溺れたりするのはなぜ?
もしかしたら、自分の持っている本当に大切な「価値」が満たされていないからかもしれません。
私の友人に「家が雨漏りするんだけど、子供たちが笑っているから、私は幸せ」と言った女性がいました。心が本当に望んでいるものを語ろう では、「お金がないに囚われていたけれど、今あるものをどう人にわけようかと考えるようになったら、毎日が楽しくてしかたがない」と話してくれた友人をご紹介しました。私自身に関して言えば、仕事を辞めて引越してから、しみじみと幸せを感じられるようになりました。
こうやって幸せな状態にあるのはなぜかと考えてみると、大切にしている「価値」が満たされているからもあると思います。
もし、自分自身が持っている大切な「価値」があらかじめわかっていれば、それを得ようとするのは比較的簡単になるのではないでしょうか?
価値は人を動機づけ、夢を叶えようとする道を歩き続けられるようにもしてくれますし、落とし穴にもなり得ます。それはどうしてか? 人の心理面から4つの価値をご紹介して、少し詳しく説明します。
4つの価値
- 手段となる価値
- 目的となる価値
- 到達したい価値
- 回避したい価値
以下に、「お金」を例にとって説明していきます。
1.手段となる価値
「お金があれば、なんでもできる」はよい例です。お金は生きるために必要なものです。食べ物や着る物を買ったり、家賃を払ったり、何かをするための手段と言えます。ホテルのスパでエステを受けるのも、あちこちを旅行するのも、すべてお金がかかります。したいことを叶えるための手段、それがお金です。
お金を得ること自体が目的だと言う人もいるでしょう。預金通帳の残高が増えているのを見るのが趣味なのも、悪くない。預金通帳を眺めて、感じるのは何でしょうか?
2.目的となる価値
「お金がたくさんあるとしたら、何を感じるだろう?」と質問してみると、「わくわくする」「安心」「喜び」などの答えが返ってくるかもしれません。これが、お金があるということの先にある、本当の目的になります。お金があったら、どんなことをしようかとわくわくしていられる。いざというときも安心だと感じていられる。あるというだけで喜びを感じる。この感じている心の状態が、目的になります。
さまざまな望みの先には、このような「特定の心理状態への到達」という目的があり、これが人の行動を動機づけるとも言われています。
3.到達したい価値
その体験自体が、自分の快、いいかんじにつながるような行動や心理状態のことです。「わくわくするようなことが好き」「安全だと安心していたい」「心からの喜びをおぼえるような体験を求めている」など、肯定文で言い表すことができます。趣味の話などしていて、相手がそれについて「なんで好きなの?」と訊いてきたときに応える「楽しいから!」が、まさにこれですね。
一方で、たいていの人が「つまらないこと」「退屈」「不安」などを感じることを嫌います。
4.回避したい価値
先に挙げた「つまらないことはしたくない」「退屈でいたくない」「不安な状態にありたくない」など、否定文で言い表すことができます。できる限り避けたいと思う行動や心理状態のことです。気をつけておきたいのが、この回避したい価値もまた、人を動機づけます。お金で言えば「貧乏したくない」に囚われていると、銀行に間に合うだけの預金残高があっても不安で落ち着かないかもしれません。
私のばあい、都心に住んでいたときには「騒音を聞きたくない」と、強く思っていました。人の脳は、否定形を理解しづらくできているそうです。まず「騒音」に焦点が当たりますから、避けたいはずのうるさい音を、わざわざ探してしまいます。願いごとをするなら「〜ない」という否定形でなく、肯定の形でする方がいいですね。
自分が大切にしている「価値」を知る意味
自分にとってプラスに働く「価値」は快さをもたらし、マイナスに働く「価値」は苦痛をもたらします。冒頭の例で言えば、「子供たちが笑っていること」に価値を置いているから「幸せ」という快さを感じていられるのかもしれないと想像できますね。
「ない」という回避したい価値に囚われるのをやめ、「ある」ものに焦点を合わせたから、毎日が楽しくなったのかもしれません。彼のばあいはさらに、他者に「わける」ことで到達したい価値が満たされているようにも思えます。
私のばあいは、静かな環境に引越した後、それまで自分がいかに回避したい価値に囚われていたのかに気づかされました。今は、感覚をのびのびとさせることのできる安心感を感じていますし、居心地のよさも感じています。
自分が大切にしている「価値」を知っておくと、叶えたい夢がはっきりしてきます。そんなはずじゃなかったというようなことも、避けやすくなると思います。
もっと言えば、4つの「価値」は、それぞれ1つずつではありません。それぞれ、いくつかずつあるはずです。その中でも順位があります。そこまで知っていると、毎日の時間の使い方も変わってきます。限られた時間の中でやりたいことがいくつもあるとき、自分にとっての価値の高いものを優先するようになるので「あれもこれもしたいのにー!」というストレスから解放されるでしょう。
ブログ始めた頃は、午前中の静かな時間に集中したいと思ってた。Sivaをどう静かにさせるかを考えてた。
それ違うと気づいた。Sivaと一緒にいたいから家にいるんだっけ、と。家にいて時間があるから始めたのがブログ。
本末転倒と気づいてから、イライラしなくなった。— Nyan (@nyan_chest) 2016年10月27日
今書きたいんだけど、と、ソワソワしてることは多いけどね。
自分にとって大切なのは何か、最優先したいのは何か、優先順位を把握しておくといい。見極め指標にもなるのが、価値。— Nyan (@nyan_chest) 2016年10月27日
「価値」を発見する方法
ここで言う、知るというのは、言語化することを指します。言葉にすると、はっきりとわかる。書き出していく方法をご紹介します。
- テーマを決め、過去の経験で最も充実していたときのことを思い出し、そのときどんな感情や気分を感じていたかを書き出す。
- 同じテーマで、別の経験を思い出し、同様に書き出す。
- そのテーマについて「もし、それをやめるとしたら、どんなときか?」を想像し、思い浮かんだことを書き出す。
- 「やめるとしたら」で書き出したものの1つずつについて「そのようなことがあっても、続けるとしたらどんなときか?」を書き出す。
- 1〜4までで書き出した「価値」に優先順位をつける。
- さらに「このテーマで重視していることな何だろう?」と問い直し、思い浮かんだことを書き加え、順位をつけ直す。
テーマは、なんでも構いません。例として「人生」「仕事」「家庭」「お金」「恋愛」「心の満足」などがあります。書き出すのは、ポジティブなものだけでなく、ネガティブと感じられるものもすべてです。誰に見せる必要もないものなので、思いつくままに、良いとか悪いの判断はしないでくださいね。
1〜5まで終わったら、別のテーマを選び、同様に作業します。3つ以上のテーマで書き出してみると、本当に大切にしている「価値」がはっきりします。
注意事項としては、ここで出た価値とその順位は変わらないものだと思わないこと。環境の変化などによって影響されるものもあるでしょうし、出尽くしてないばあいもあります。頻繁にする必要はありませんが、折に触れてやり直ししてみてもいいものではあります。特に大切なことを決めるとき、始めるときなどは、よいタイミングかもしれません。
さいごに
この4つの価値については、下記の本の一部分を参考にしました。
本には、優先する価値の順番を間違えているとトラブルになりやすい、回避したい価値に囚われていると、例えばダイエットに成功しにくいなどの実例が書かれています。500ページほどある分厚い本ではありますし、心理療法NLPの考え方に基づいたものではありますが、比較的読みやすいかと思います。私個人は、興味深くおもしろく読みました。もし興味を感じたら、手に取られてみてください。
夢を叶えていくために役に立つ方法を、ご紹介しています。下のリンクボタンから、ご覧ください。