男の子たちへ

2016.11.10

「おまえが男だったらよかったのに」は、何人かに言われた。男だったら、一緒にやんちゃなことして遊べたのに、と彼らは言う。
素直に、嬉しい。一方で、私は自分が女だということに、誇りを持ってるよ?
私が女だから、男の人たちを見ていて、こう言えるのだ。

「男の子たちは、まぶしいね」

男の子

会社勤めをしていたときには、40・50代とお酒を飲んでた。
辞めてからは、なぜか30代と知り合う機会が多かった。
父を介して、60・70代にかわいがってもらった。
限られた範囲とはいえ、各世代の男の人を見てきたことになる。それでね、思う。
男の人って、いくつになっても、どんな立場にいても、“男の子”なのね。

たわいないことをおもしろがり、おかしなことをしでかす。まるで小さな子供のよう。

Corey Hart – In Your Soul
『子供の頃は風よりも早く走れるって、いつも思ってた』と歌いだされ、『百万の夢だって君を自由にしてくれない。僕の中に何かが閉じ込められてるんだ』と、魂に従って生きようとする歌。
こういう繊細なあらがい、せつなさは、男の子しか持ち合わせていないものだと思う。

男の人は胸のなかに、みずみずしく生きいきとした、男の子を住まわせている。
彼らは足元を見ない。その視線はいつだって遠くを見ている。崖の上からだって飛び降りるだろう。空を飛べると信じて。
見ているのは、場所ではなく、時間かもしれない。
常識や偏見や既存の概念にとらわれない自由さと、自分や世界を疑うことも知らず信頼する心。これは、奇跡を起こすに必要な要素だね。
彼らは新しいものを生み出し、創り出す可能性に満ちている。自由な冒険心。

用意された楽園など、どこにもない。だからこそ、創り出していけるんだろう。
胸の中の男の子たちは知っている。見たこともない楽園が、どういうものであるかを。
まぶしいね。私は彼らに、あこがれる。

さあ! 欲しいものへ、まっすぐ手をのばして!

OneRepublic – Kids