心のことを知りたい方へお願いしたいこと|このブログの注意書き

2017.2.23

当ブログでは、心理学や心理療法についての私個人の知識や、日常で活用していくこともできると思われる方法をご紹介しています。
そこで、ご縁があって読んでいただく方に、ぜひ、お願いしておきたいことがあります。

understand-myself

心のこと、というのは、個々人の差があり、教科書的な説明をご紹介することについて、私はためらいを感じています。
なぜかというと、人によってはひどく衝撃を受け、傷ついたりすることもあると思っているからです。私自身がそうでした。
これは “受け取り” と呼ばれる、理解のしかたによって起こるもので、理解のしかたとは、その人がその言葉にどんな意味をつけているか、どんなイメージを持っているかで変わってきます。意味づけや持っているイメージというのは、その個人がどんな経験をしてきたかで変わってくるものだとも言えます。これは、良いか悪いかという話ではありません。
ようするに、心のこと、というのは、とてもプライベートで、とてもデリケートなものだということです。

紹介するのをためらうくらいなら、やめておけばいいのに、あえて触れている。それは、なぜか?
一言で言えば、「知って欲しいと願っている」からです。
なぜ、知って欲しいのか?
私たちが悩むのは、どうしてか?というのと、つながっていると思っています。

悩みごと、というのにも、たくさんの状況や種類があります。そのすべてをカバーする唯一の理論なり道具なりは、ないと思ってはいます。でもね、たくさんの状況や種類の悩みごとを引き起こすものの中に「知らないから」というのがあると思うんです。
「自分だけが、おかしいのかな?」そんなふうに感じたことは、ないですか? 「これって変なのかな?」「もしかして普通じゃないのかな?」
そんなふうに感じたとき、感じていたことを、他の人も同じだと知って、安心したことはないですか?
心理学や心理療法が確立されているのはなぜかと言うと、それだけたくさんの人が、まったく同じではないけれど、同じようなことで悩んだり苦しんだりしていることのあらわれではないでしょうか。
知っていれば、悩まないで済むこと、というのもあると思っています。

心理学者として有名な、フロイトやユングなどが、どうして心理学を生み出したか知っていますか?
私の知っている限りでは、彼らは、“自分”から始めました。私たちごく普通の人と同じように「どうして自分はこうなのか?」に、苦しんだのだと想像しています。
彼らも、理由が知りたかったのだろうと想像しています。
言い換えれば「ああ…だったらしょうがない」そう思いたいのかもしれませんね。
例えば、体質や体の特徴などで、そう思うことはないですか? 私はよく「私は体力がないから、すぐ疲れちゃうんだよね。しょうがないな」と思ったりします。また、理由を知っていれば「疲れやすいんだから、無理をしないようにしよう」と、事前策を用意したり「疲れちゃったから眠ろうかな」と対処法を持つこともできますね。折り合いをつけ、その体質や特徴などを活かしていく道も見つけられるかもしれません。

心のことは、分析する時代に始まり、現代は「じゃあ、どうしようか?」へ目を向けています。そのひとつの解が、「どうなったら、もっといいの?」ソリューション・フォーカスト・アプローチです。
個々人が創造していく時代、とも言えるかもしれません。

私がこのブログで、ご紹介なりご案内なりをしているものについて、私なりに注意を払ってはいます。リアルタイムで反応を知ることのできる、対面カウンセリングだったら、もっともっと注意ができるのにと残念に思っている部分があります。
もし仮に、不用意に傷つけてしまったとしても、ケアができるかもしれないから。しかし、ほぼ一方通行なブログという手段では、そこまではかなわないのが現実です。

そこで、お願いをしたいのは、ご自身の受け取り方に注意をしていただきたいということです。
当ブログは、まだまだ未完成です。
心のことについては、注意を払いつつも「こうしてみてはいかがでしょうか?」の提案までできていない。ここに、私の一番の懸念があります。

心理学や心理療法は、人を助けるためのものです。人を癒すためのものです。人をよりよくしていくためのものです。
人にいたずらにショックを与えたり、意図的に傷つけたり、わざわざ苦しめようとするものではありません。
これを頭の片隅に置いておいてください。
頭の片隅に置いて、自分自身への当てはめ方に注意していください。そして、もし納得のいく理由を見つけたとしても「だから、しょうがない」のみで終わることなく「じゃあ、どうしようか?」までに目を向けるようにしてください
自分自身の、今これからは、自分自身で創造していくことも可能です。

長々とお話ししましたが、まとめます。
お願いしたいのは、以下2点です。

  • 受け取り方(理解の仕方)に注意をしてください。
  • 「じゃあ、しょうがない」で終わることなく「それで、どうしようか?」までに、目を向けるようにしてください。

最後までおつきあいいただき、ありがとうございます。
最後のさいごに、ひとつ、質問をしましょう。
なにが、あなたの興味を、心のことに向けさせましたか?